製造計画と環境
9月に入り、今年も残すところあと3分の1になりました。 酒蔵は、今年の日本酒造りの準備にさしかかる時期です。 四季醸造などを除けば、多くの酒蔵は10月前後からその年の酒造りを開始します。
美味しいものって何だろう?
私は、唎酒師(ききざけし)です。簡単に言うと、日本酒のソムリエです。 ここ唎酒師のコラムでは、食に関する適当で柔らかいことを書かせていただいていますが、今回は、私が考える美味しいものについて話をさせていただきます。 私が唎酒師になったそもそもの理由は、生まれてからずっと食欲旺盛だからではないかと思うのです。
己の舌で利き、味わう
以前、こちらの記事で夏場の酒蔵風景、「呑み切り」についてご紹介しました。 夏を越すひやおろし出荷前の時期には、熟成度合いやタンクの状態を見極め、必要に応じてブレンド(調合)作業を行っていきます。 必須となるのが、「利き酒」なのですが、大きく分けて2種類の方法があることはご存知でしょうか。
日本酒もエネルギーも地方の時代
私たちが使う電力が火力発電や原子力発電の大規模集中型電源から「再生可能エネルギー」に代わると、私たちの暮らしは良くなると言われています。 「再生可能エネルギー」が地域で循環すれば、地域でお金が回り(電気代が回ること)好循環をもたらすと言われており、エネルギーの地産地消は地域に活気をもたらすという考え方です。 こうした考え方ですが、私の実感としては、「活気は、まだまだ!」といったところです。
夏場の酒蔵「初のみきり(初呑切り)」とは
連日暑い日が続きます。 このような日が来ると、もうすぐ秋が近づき次期仕込みの準備が始まるな、などと思う季節です。 また、毎年6月~8月のこの季節、酒蔵ではその年初めての「のみきり(呑切り)」作業が行われます。
和食にあう日本酒(3)キャンプ飯
私は、唎酒師(ききざけし)です。簡単に言うと、日本酒のソムリエです。 「和食に合う日本酒」というテーマで書かせていただいている、3回目は、夏の定番、「キャンプ飯」を紹介させていただきます。 最近は自然を求めるキャンプブームもあり、アウトドアショップに行けば、専用の調理機材も簡単に手に入ります。
進化する日本酒造りの世界
日本には、異文化を取り入れ、独自にカスタマイズ・適応させる土壌があります。 よく言われるように、ハロウィンやクリスマスを祝い、初詣では神社に参り、お寺で手を合わせ、チャペルで式を祝う、等々。 ここには、古来日本人がその土壌で信仰してきた「神道」の世界観が関係しており、山や海、川、食べ物、道具など、自然から身近な物に至るまで、あらゆるものに八百万(やおよろず)の神々が宿るという考え方があります。
日本酒と哲学
「環境のための日本酒(SAKE)」を造り、人と自然が共生する持続可能な環境社会の実現を目指すプロジェクト、このプロジェクトでのビジネスパートナーである六代目蔵元、西堀さんの趣味は、哲学書を読むことだそうだ。 私のような哲学の入門書を読んで知ったかぶりしているペテン師ではない。 彼は、東京大学の哲学科(思想文化学科哲学専修過程)卒なのです。
世界に向けた日本酒と多様性について
「多様性(Diversity)」という言葉があります。 昨今では、人種・言語だけでなく、価値観や文化の違いといった広範囲なものが定義されています。 多様であるという事実の中で、それぞれの差異や違いをお互いに尊重・理解していく姿勢こそが重要であるといわれます。
和食に合う日本酒(2)アユの塩焼き
私は、唎酒師(ききざけし)です。 簡単に言うと、日本酒のソムリエです。 和食に合う日本酒、2回目は、今が食べ頃、日本の川魚の代表である「アユの塩焼き」を紹介させていただきます。
SAKE RE100で目指すもの
産業革命以降、人類の技術躍進は、かつての資源を燃焼によって掘り起こし、CO2として現代に蘇らせてきた。 加速度的進歩による生産と消費は、人類史上最も大きなエネルギー発散をもたらした。 気づけばそれは、未だかつて無い、地球規模の環境問題として顕在化してきたことが指摘されている。
和食と日本酒(1)カツオの刺身
私は、唎酒師(ききざけし)です。 簡単に言うと、日本酒のソムリエです。 唎酒師の活躍の場は、日本酒を扱う飲食店だけでなく、酒造メーカーや酒販店など、多岐にわたりますが、お客様の好みや体調、季節などを捉え、料理に合わせた的確な日本酒を提供する役割をも担っています。
酒造りと目に見えないもの
酒造りには、「偶然性」や「ゆらぎ」の要素が含まれる。 一方には、酒質として目指す方向性がありながら、 他方には、実際の醸造を行いながら都度直面し続ける不確実性がある。
私たちが支払う電気代はどこへ?
私たちが支払う電気代、一体どこへ行ってしまうのでしょうか? 私たちは、電力会社に電気代を支払いますが、大半のお金は、化石燃料(石油や石炭)を買うために外国に出ていってしまっています。 その金額は日本全体で毎年20兆円を超えるとも言われています。
SAKE RE100の近況について
先日、RE100にも参加されている某大手企業の皆様と、SAKE RE100についてのプロジェクト進捗や構想について、情報・意見交換を行いました。 実際に酒蔵(西堀酒造)まで足を運んでいただき、日本酒の製造現場をご案内しつつ、様々なお話をすることができ、非常に充実した時間となりました。