日本酒がいま、新しい時代を迎えている。
注目すべきは、舞台が世界に移っていること。
出荷量はピーク時の3分の1に減っているが、輸出は9年続けて増えている。

こうした理由は、日本酒が海外に輸出されるようになり、食中酒としての面白みが理解されるようになったためだ。
「和食」が世界遺産としてユネスコに登録されれば、なお、ペアリングとしての日本酒が注目されてもおかしくない。
日本酒は、ワインとは全く違う味わいと香りなので、それまで相性が難しいと考えられていた料理にも、最近は「SAKEと相性がいい」と言われるようになってきた。
私は、「カキには、断然、SAKEの方が相性が良い。シャブリじゃないぜ!」と断言しているぐらいだ。

日本酒が海外の市場に入り込んでいく余地はまだまだある。
私は、世界の人が、各地の食とSAKEのペアリングやマリアージュを楽しむ姿を想像している。
日本の良き文化をSAKEから世界に伝えることができるはずだ。

唎酒師:柏崎和久