「気候変動が人類共通の課題である」という認識を、世界の主要各国がしているということ。これは、もはや見過ごすことのできない事実です。
先週、こんな言葉を六代目蔵元から発信させていただきました。※参考「人類共通の課題と”構造”」
しかしながら、人類共通の課題とはいっても、脱炭素の課題を身近に感じることができる人は少ないのではないでしょうか。
脱炭素の課題は、世界経済を変えるほどのインパクトがあるものです。
国の威信や覇権争いといった政治経済に関わることでもあり、更に、人間の存在意義そのものまで遡り問う哲学的テーマでもある。
けれども、まだまだ生活レベルの身近な課題となっていません。
今、身近な課題となっていない大きな理由は、私たちひとりひとりが携わる仕事が、気候変動問題に何らかの対応をしていない(あるいは、関係性が薄い)からだと思います。
ただ、世界が劇的に変わる時(今なのか?)は、おそらく産業革命が起きた時も、今のような感じだったのでしょう。
いつのまにか世界は変わるものなのです。
こちらは最近読んだ本、「脱炭素で変わる世界経済」です。
↑環境ビジネスに携わらなくても、全ビジネスマンのハートを掴む内容です!
こちらの本には、次のような記述がありました。
カーボンニュートラルが「一部の環境派だけのもの」などという時代は大昔に終わっている。それどころか、余裕のある先進企業が「ファッション的」に取り組むもの、という時代もとっくに過ぎ去っている。
私は、この文章を読んで、カーボンニュートラルは、余裕のある先進企業が「ファッション的」に取り組むものではなく、ベンチャーが「ビジネス的」に取り組むものだということを確信しました。
余裕のある先進企業は、なかなか既存の構造(ビジネスモデル)を変えることが難しいからです。
これからは、ゼロカーボンという経済の新しいルールによって間違いなく勝者は変わるでしょう。そして、私たちの身の回りも変わっていくでしょう。
さて、そこで、私たちが取り組んでいる「SAKE RE100」は、どうするのか?
プロジェクトを立ち上げた当初から、私たちは、日本酒を消費者様に届ける構造(ビジネスモデル)から変えようと考えています。
酒造りそのものではなく、商流を変えます。
SAKE RE100では、
1.酒蔵さんが受注生産できるよう、新しい販路を作る。(A)
2.既存の販路(酒販店さん)を使わず、棲み分ける。(B)
3.(A)×(B)=∞(無限大)を実践する。
日本酒を消費者様に届ける小さなイノベーションですが、その効果は無限大だと感じています。
「既存の販路を使わず、新しい販路を開拓する」
いずれ、事業をスタートする際に説明させていただこうと思います。
私たちの取組みは、身近な日本酒から脱炭素の課題に対応しようとしています。
一過性の環境イベントは「ファッション」であり、長続きしません。
構造(ビジネスモデル)を変える小さなイノベーションが、事業継続の肝になると考えています。
ただいま、来年の春頃にご注文を受ける体制を整えています。
唎酒師:柏崎和久