今季はまだまだ暖かい日も多く、朝の仕込み温度が高い日も多いため苦戦しております。
連日の酒造りも本格化し、上槽(搾り)や瓶詰めも重なり、年末にかけての出荷最盛期シーズンに突入してまいりました。

もうそろそろ新酒しぼりたての時期。
無濾過生原酒はじめ、フレッシュなお酒が出始める頃です。

昨日11月18日は、ボジョレー・ヌーヴォー解禁の日でしたね。

盛り上がっているのは日本だけなどともよくいわれますが、
できたて・季節を味わうのも、農産物を原料とする醸造酒ならではです。

ボルドーでは、赤ワインが12~20ヵ月、白ワインが10~12ヵ月と、樽熟成の期間が定められていますが、ボジョレー・ヌーヴォーの場合は、数週間の樽熟成期間とされます。

一方、ホーロータンクで仕込み、ガラス瓶に詰めている現代の日本酒は、
樽による熟成ではありませんから、搾ってから先は基本的に同じ世界です。

当蔵も昔はタンク貯蔵が一般的でしたが、基本、搾ったら一気に瓶詰して貯蔵のパターンになってきています。

皆で一斉に楽しむもよし、各自冷蔵庫で寝かせるもよし。

日本酒は、とても変化しやすい繊細なお酒です。累積の温度と時間で変化していきます。
プロ向けは、マイナス5度の冷蔵管理。(最も変化しにくい温度帯です)
ただしマイナス5度はどちらかといえばメーカーサイドの論理であって、
一般的には、冷蔵庫貯蔵していればまず問題ありません。

手もとに来てから半年ホールドして開栓するなど、楽しみ方は様々です。

うちの酒蔵も本日は、LED照射発酵日本酒「ILLUMINA 青光」の一斉出荷準備でした。
タンク1本全量、一気に出払ってしまうため寂しい気もしますが、巣立っていくのを見守る気持ちになります。

SAKE RE100日本酒も、まずはタンク1本規模のリリースからを目指して、来シーズンに向けて動いていきたいと思います。

西堀酒造六代目蔵元:西堀哲也